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矯正(小児矯正)
なるべく抜歯をしないために
矯正治療と聞くとどうイメージするでしょうか?
歯並びが綺麗になるだけでなく、口元、そしてお顔のバランスまで綺麗にしてくれます。
歯を動かす事で、正しい位置に歯を並べていき、綺麗にしたり、正しい噛み合わせを獲得する事ができる治療です。
ただ気をつけないといけないのは、歯を並べる際に抜歯の必要が出てきてしまう可能性がある事です。
昔よりは減ってきていますが、今も歯を抜く抜歯矯正が主流です。
私自身も、成人してから抜歯矯正によって歯並びを綺麗にしました。
その時は綺麗になった事が嬉しく、何も考えていませんでしたが、歯科医師になり日々診療していくと、なぜあの時、健康な歯を何本も抜かなければならなかったんだろうと疑問に思うようになりました。
歯を動かすには動かすスペースがどうしても必要です。そのスペースをいかに作るかが大事なのですが、色々と経験をしていくうちに1つの結論が出ました。
成長期が終わった成人矯正だとスペースを作るのに限界があるため、抜歯が必要になってしまうということです。
そして、大人になる前の子供の成長期に矯正をする事で、抜歯する可能性を減らす事ができる事も分かりました。
当院では床矯正などのマウスピース矯正器具を使うことで、歯列を広げていきます。そうすることで本来出るはずの自然な成長を補ってあげ、歯を抜かなくても綺麗に並ぶように正しい歯列に誘導していきます。
成長期が終わる頃から矯正をしようとすると、それまで虫歯にならないようにフッ素を塗ったり歯を丁寧に磨いたりと大切にしてきた歯を抜いて、綺麗にしていかないといけない可能性も出てきてしまうのため、本人もママさんパパさんも辛い思いをさせてしまいます。
しかし、椅子の拡大が難しければ1人に諦めていただいて、3人掛けの椅子に3人座ってもらうことになります(抜歯矯正)。
痛み無く治療が出来る
抜歯矯正の場合、前から4番目の小臼歯を抜きますが、上下左右で4本抜く事が多いです。
抜歯は当然痛いですが、それ以上に成人矯正で痛みが出るのはワイヤーで動かす時です。
ワイヤーをつけると大体1週間は痛い事が多く、個人差はありますが何も食べれない状態になることもあります。
ただ床矯正の場合、4歳からでも始める事ができます。4歳の子は痛みがあったら、当然マウスピースをお口の中に入れてくれません。
床矯正の治療は、きちんとマウスピースを装着していただければ痛みは出ることはありません。このため小さいお子さんからでもスムーズに治療する事ができます。
取り外しの装置で治療できる
成人矯正のワイヤーの場合、取り外しはできません。そのため、見た目がどうしても気になったり、異物感が大きく口内炎にかなり悩まされます。
床矯正は固定性のものでなく、4歳の子でも出来るくらい簡単な取り外しが出来るマウスピース装置です。
このため写真を撮ったり、発表会で発表したり何かの時には外す事が出来ます。
これもお子さんに負担をかけない床矯正のメリットの1つです。
また歯磨きの時も取り外しして、歯磨きが出来ます。
子供の頃は歯磨きがうまくなかったり、乳歯や生えたての永久歯は虫歯になりやすいので、予防の観点からしてもメリットになります。
綺麗なお顔に育てられる
顔には26種類の「表情筋」という筋肉があります。その中でも、お口の周りにある口輪筋(こうりんきん)は、その他多くの筋肉とつながっているため、口輪筋を運動させることが大切です。ポカンと口をあけていると、口輪筋が緩むため、目や頬につながる筋肉も緩み、自然と垂れ下がってしまいます。筋肉の緩みは、歯並びだけではなく、口の形や顎、頬の形にも影響を及ぼします。トレーニングをすることで、筋肉のバランスを保つことが大切です。
最近の食べ物はどうしても噛む回数が減ってしまう柔らかい物が多かったり、食べやすい様に小さくなっている事が多くなっています。
このためお口の周りの筋肉が育たないのはもちろん、使っていないので骨格も狭くなってきています。
ただ狭くなっているのだけであればそこまで問題ではないですが、大体がバランスを崩してしまっている事が多いです。
お顔のバランスが崩れると、首や肩の筋肉にも影響が出だし、それが全身のバランスを崩すことにもなり得ます。
成長期であれば、矯正をすることで成長の手助けになり、同時にしっかり噛む事によって自然な成長が出る事で、綺麗なお顔を作ることもできるのではないかと考えています。
当院では、歯並びだけがよくなればいいとは考えていません。患者さんを「よい顔」に育成していくために治療にあたっています。よい歯並びにすることで、正しく噛むことができ、よい顔へとつながり、全身の健康につながっていけたらと考えています。
治療の流れ
1.矯正の相談
矯正が必要かまだ必要でないかを、歯並びやお顔立ちで相談させていただきます。ここで大体の矯正にかかるであろう費用を説明させていただきます。
2. 矯正検査
矯正を始めるにあたって、お口の中の写真を撮ったり、セファロという矯正治療に必須なレントゲンにより骨格や歯列の状態を検査したり、噛む力や噛み合わせのバランス、口唇や舌の機能の検査などをさせていただきます。
3. 装置の完成
検査をもとにその子にあったオーダーメイドのマウスピースを作ってきます。取扱などを説明させていただき、治療がスタートします。
費用について
費用はこちらの治療費のページをご覧ください。
その子の歯並びの状態や、性別や年齢により後どれくらい成長が残っているかによってどれくらいの装置が必要か変わってきます。
1つの装置のみで矯正治療が終わる子もいれば、3つ4つと装置を作る必要がある子もいます。また、装置を全然入れてくれない子の場合は、大人と同じ様にワイヤーによって治療する場合も出てきます。
ご不明点があれば、些細なことでも構いませんので、ご相談ください。
初診「個別」相談へのご案内
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。
1. 極力抜歯をしないために